日本総合健診医学会誌
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加速度脈波からみた末梢循環機能と最大酸素摂取量との関係
西村 千尋今村 裕行森脇 千夏二神 友美宮本 徳子内田 和宏上濱 龍也嶋田 良子城田 知子中田 健次郎今村 英夫
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1999 年 26 巻 4 号 p. 401-405

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抄録
本研究では, 女性の末梢循環機能について加速度脈波を用いて評価し, 維持目標値が明確に設定されている最大酸素摂取量との関係について検討した。平成5~7年に健康診断受診時に加速度脈波の測定を受けた女性446名の記録から, 形態に関しては身長, 体重, BMI, 体脂肪率を抽出した。最大酸素摂取量は間接法による推定値を用いた。末梢循環機能はミサワホーム社製プリケアグラフAPG-200を用いて右手第2指の指尖部にて測定した。その結果, 加速度脈波係数と有意な正の相関を示したものは身長, 最大酸素摂取量であった。逆に有意な負の相関を示したものは年齢, SBP, DBP, BMIであった。そこで, 偏相関分析を用いて年齢の影響を補正して検討したところ, 加速度脈波係数は最大酸素摂取量と有意な正の相関を示した。以上のように, 末梢循環動態の良否を評価する加速度脈波係数と最大酸素摂取量との間には, 年齢の影響を補正しても, 有意な相関関係が認められた。
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