日本総合健診医学会誌
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婦人科細胞診検査における自動印字プリンターの使用経験について
杉本 敬三郎福島 則之鈴木 輝美森戸 由紀子高橋 行子佐藤 真智子田村 政紀
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1999 年 26 巻 4 号 p. 398-400

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抄録

総合健診において, 婦人科検査は欠かすことのできない重要な検査で, 今回我々は手書きによる手間を省き, 記入ミスをなくす目的でマツナミスーパーフロスト用自動印字プリンターMP20010 (以下印字プリンター) を導入し, その使用成果について検討した。
受診者の必要事項をコンピュータに入力し, プリンターバッファーインターフェイスを廻し, 印字プリンターで受診者のIDをスライドガラスに印字する。印字したスライドガラスに検体を塗抹後, 95%エタノール液で固定, パパニコロウ染色後顕微鏡診断をする。
結果これまで婦人科細胞診用スライドガラスには, 健診前日に予約者全員の氏名, 健診年月日, 組番, 採取部位を鉛筆で記入していた。最近予約者の増加に伴い記入にかなりの時間を費やしていた。人の手による記入のため, ごく少数ではあるが記入ミスが発見されることがあった。今回印字プリンタを導入し, わずか数秒で印字ができ, 前日のID記入を省くことができた。コンピュータ本体のID登録を直接使用しているため, IDミスを完全になくすことができた。印字された文字は, 固定およびパパニコロウ染色に全く支障はなく, 文字は消えなかった。
まとめ受診者のスライドガラスに自動的に印字し, 記入ミスをなくし, 手書きの手間も省くことで, 大幅な時間短縮ができた。専用のインクを使用しているため, 文字は消えなかった。婦人科細胞診検査に有用であった。

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