日本総合健診医学会誌
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健診センターにおける緊急報告値
田内 一民堀木 成子滝沢 房子稲見 洋子三戸 真知子伊藤 忠行和田 了児玉 由美子山田 邦光石倉 直美菅沼 和子谷崎 隆行
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2001 年 28 巻 3 号 p. 297-301

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抄録
健診分野においては, 検査データの結果は, 病院・診療施設と異なり, 通常すべてのデータの揃う10日から2週間後に受診者に報告される。しかし, 検体検査の結果は受診日に判明し, なかには速報されるべき危険な病態を示唆する異常値の出現を認めることがある。各診療所・病院と同様, 各健診施設において緊急異常報告値は設定されていると思われる。今回, 健診受診者を対象とし, 健診必須項目の中から速やかに報告が必要となる可能性を含む項目を選択し, 緊急報告の現状を検討し, 臨床医の意見を参考とした報告可能な緊急異常報告値の設定を試みた。同時に病院, 診療所との比較検討を行った結果を報告する。
緊急異常報告値の設定は検査室, 臨床サイドの仕事量, 負担を考慮して決定すべきである。検査室内では再検査による労力・経済性と同時に主治医・病棟への連絡等による仕事量の増加, 連絡を受け取る側の労力も考慮し設定するのが現実的である。
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