人間と生活環境
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冬期入浴中の鼓膜温変化量推定による快適かつ安全な温熱効果評価指標の考案
河原 ゆう子齋藤 輝幸久野 覚岩瀬 敏
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2004 年 11 巻 2 号 p. 55-61

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抄録
生理的に安全かつ心理的に快適な入浴を行うことができる人浴環境を提案することを目的に,浴室の温熱環境が入浴者に与える温熱効果を予測できる評価指標を考案した。評価指標のパラメタは,湯温,浴室温度,入浴時間および水没体表面積であり,これらを用いて入浴中の鼓膜温変化の推定式を導出した。心理的に快適で生理的に安全と考えられる鼓膜温変化量は0.5℃未満であることから,鼓膜温変化量が0.5℃未満であるときの浴室の温熱環境条件の範囲を例示した。本指標を入浴中に用いることで,鼓膜温変化量が0.5℃未満となるよう湯温,浴室温度,水位や入浴時間を調整すれば,快適かつ安全な入浴を行うことが可能であることを示した。
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© 2004 人間-生活環境系学会
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