本研究では、大学生を対象にコンピュータ活用の実態並びに身体的疲労感や画面上の問題点を調査し、疲労感と画面上の問題点との関連について分析し、次のような結果を得た。コンピュータの使用時間については、学科系統別では非情報系学科生より情報系学科生の方が、性別では女性より男性の方が、1日あたりの平均使用時間が長くなる傾向が認められた。対象者の92.6%がコンピュータ活用時に何らかの身体的疲労感があると回答した。最も多かった症状は「目がチカチカする」、「目の疲れ」、「肩こり」であった。非情報系学科生において症状の有無と使用時間とに関連が認められた。画面のわかりやすさ、文字色、背景色等に関する画面上の問題点と身体的疲労感とに関連が認められた。今後、コンピュータ活用を前提とした教材の作成にあたっては、画面上のユーザビリティに配慮し、誰もが使いやすく且つ疲れにくく、学習効果の高いコンテンツを提供することが必要である。