人間と生活環境
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日本における夏季の不快指数の経年変化と分布に関する研究
井幕 知伸堀越 哲美
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2011 年 18 巻 2 号 p. 67-82

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抄録
本研究は,不快指数を用いて日本各地における夏季の経年変動の特徴をつかみ,体感温度の分布を明らかにすることを目的とする。10年ごとに平均した5区間の値を用い考察した。日最高不快指数最高値は北海道が1960年代とその他の年代を比較して全年代が高い。これより南下するほど1960年代から2000年代になるにつれて,日最高不快指数最高値が低下から上昇に転ずる年代が遅くなる傾向が見られる。日最低不快指数最高値は北海道,東北地方が1960年代から1980年代まで気温の上昇により,日最低不快指数最高値が上昇する。その他の地域では,1970年代,1980年代,1990年代までの下降が多かった。しかし,2000年代には北海道,東北地方の日最低不快指数最高値が低く,その他の地域は高くなる傾向がある。日最高不快指数最高値と日最低不快指数最高値差である日較差の変動を各都市で比較した。その不快指数の変動状況により日本を6地域に区分し,分布図を作成した。
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© 2011 人間-生活環境系学会
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