人間と生活環境
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路面の明度の違いが道路景観の印象と歩行者の見えに及ぼす影響
平 桂子庄山 茂子
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キーワード: 景観, 路面, 視認性, 明度差, 歩行者
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2012 年 19 巻 1 号 p. 25-33

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抄録

女子学生を対象に無彩色N1.5〜N8.5の8色の路面が道路景観の印象に及ぼす影響ついて検討した。さらに、これら路面8色上に赤、緑、青、白、灰、黒の被服を着た歩行者の見えに対する路面と距離の影響について検討した。中明度の路面は親和性の評価が高く、高明度の路面は安全性の評価が高かった。白と灰の被服は路面と距離の交互作用がみられ、白は路面と被服の明度差が大きく距離が近いほど歩行者の視認性が高かった。灰は路面と被服の明度差が小さく距離が遠いほど視認性が低かった。交互作用がみられなかった被服の赤、緑、青、黒についてみると、赤は路面の明度の影響を受けず、全ての路面で目立った。その他の被服では黒、青、緑の順に路面と被服の明度差が大きいものほど目立つとされた。また、緑と青の被服は、路面色がN8.5以外の全ての路面色において距離の影響がみられた。

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© 2012 人間-生活環境系学会
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