要旨 : アンチエイジング的観点から人々の乾燥に対する関心は年々高まっており、室内環境での効果的な乾燥対策が強く求められている。睡眠もまたアンチエイジングを考える上で重要な要因であることが明らかとなっている。本研究では、睡眠時の中年男女の頭部周囲にパーソナル保湿機を使用し、保湿をした場合の睡眠の質への影響と皮膚水分率、皮膚表面の肌理(キメ)について調査を行った。実験期間は夏期および冬期、被験者は健康肌の男性14名女性16名、皮膚測定部位は頬中央1点、実験条件はパーソナル保湿機使用、未使用の2条件、各人14日間での実験を行った。結果、実測値において、保湿機使用時の皮膚水分率は未使用時に比べ高く維持された。皮膚表面の肌理(キメ)画像解析においても有意に保湿性に優れることが認められ、保湿環境の有効性が示唆された。保湿機使用時の睡眠の質について、冬期は寝入りが早くなる傾向が見られた。