人間と生活環境
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暮らし方に着目した古民家ゲストハウス宿泊者の意識と価値観
松原 小夜子
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2017 年 24 巻 2 号 p. 47-59

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抄録

要旨 : 古民家ゲストハウスの特質を暮らし方の観点から考察することをねらいとして、宿泊者の意識と価値観をアンケート調査により捉えた結果、以下の知見を得た。1)宿泊後の評価では、各宿ともに「宿泊費に比して得るものが大きい」「ともかく落ち着く」「古民家の風情」「ゆっくりした時間の流れ」などが多かった。2)古民家および周辺地域への意識では、「古民家への関心の高まり」「古民家ゲストハウスへの宿泊希望」「地域の暮らしへの関心の高まり」が共通して多かった。3)価値観の変化では、変化ありとの回答は、農山村や宿場町の宿で多い結果であった。暮らし方等関心度を4段階に分けた場合、変化ありとの回答は、関心度の高いⅠ段階のみならず、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ段階でも多かった。4)古民家ゲストハウスは、現代的な暮らし方の見直しや、昔ながらの暮らし方の再評価を促すといった特質を有していることが考察できた。

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© 2017 人間-生活環境系学会
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