人間と生活環境
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スマートデバイスの利用による自覚症と画面上の問題点
片山 徹也庄山 茂子栃原 裕
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2019 年 26 巻 2 号 p. 65-74

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抄録

18歳以上の男女265人を対象に、スマートデバイスの利用実態、利用による自覚症、画面上に感じる問題点を調査し、自覚症の背景要因と負担を軽減するための対策を考察した。その結果、若年者(18~29歳) は中年者(30~49歳)及び高年者(50歳以上)よりスマートフォンを多く利用し、利用時間が長かった。利用による自覚症は、目の疲れが最も多く、若年者は利用時間が長いほど目の疲れを感じていた。若年者は、利用時間が長いほど体の痛みやだるさを感じていたが、中高年者は利用時間が短い場合も感じていた。就寝前のスマートデバイスの利用と睡眠への悪影響の有無に関連が認められた。目の疲れを感じる中高年の利用者は、彩度や明度の高い色による見づらさ、文字の色やサイズ等による読みにくさを感じていた。年齢や色覚特性を踏まえた読み取りやすい文字表示や配色を画面に用いることで、利用者の負担を軽減する効果が期待できる。

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© 2019 人間-生活環境系学会
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