本研究では,自宅の庭と自宅室内の植物の利用状況と住民による評価を調査した。室内植物に対する印象は,実際に利用することで評価が高まり,外構植栽よりも室内植物に癒しなどの心理的効果が実感されていた。山や海などの自然環境や都市緑地および自宅内外の緑への接触状況に対する充足度は,大都市や中都市ではその他の市区町村に比べて低く,自宅の庭や自宅室内の植物が充足度を高める可能性が示唆された。庭に比べて室内植物は設置率が低いものの,設置されている場合には,庭よりも高頻度に接触されていた。庭を持ちにくい集合住宅では,室内植物による自然との接触の機会の創出が期待されるが,空間的制約のほかに,衛生面・管理面・費用面への懸念および室内に植物が不要との認識が課題であると示唆された。