人体に関する平均および局所の対流熱伝達率の値と比較する目的で,熱的に制御され裸体を想定したマネキンを用いて,椅座および立位状態での実験を行った。実験は通常の温度領域で,風速はほとんど気流を感じない静穏状態から1.1m/sの範囲で行われた。本実験から得られたデータを整理して,裸体時のマネキンに対する平均対流熱伝達率を与える式として,以下の2式が導かれた。椅座時:hc=2.82+6.35V^<0.848> 立位時:hC=10.14V^<0.431> 上記の2式は,石垣らや市原らによって提案された式と一部で一致した。