2001 年 8 巻 1-2 号 p. 27-32
屋外のような中風速の環境で適用可能な人体対流熱伝達率を求めるために,サーマルマネキンを用いた実験を行った。また,屋外空間では衣服を着た状態が通常であることから,着衣実験を主としたが,裸体時との対流熱伝達率の比較実験も行った。実測データを分析し,静穏状態から約5.0m/sまで適用可能な人体対流熱伝達率の推定式を提案し,さらに着衣の熱抵抗が風速によって変化することも確認した。また,着衣量の増加によって対流熱伝達率は変化せず,裸体時の式をそのまま着衣時において適用できることも確認された。