抄録
筆者は先行研究より、ほぼ全身に及ぶ発汗障害などの重篤な体温調節障害を持つ頸髄損傷者の至適温度範
囲を 24±1℃(但し、相対湿度 50%、着衣量 0.6clo)と求めた。しかし、相対湿度 50%における室温 22℃及び 26℃
での頸髄損傷者の体温調節反応は把握できていないため、これらを把握することを目的とした人工気候室実験を
行い、相対湿度 50%での頸髄損傷者の至適温度範囲について継続検討を行った。その結果、室温 26℃では頸髄損
傷者の口腔温は安定傾向にあったが、室温 22℃では下降傾向を示したことから、今回と過去の実験結果を合わせ
ると、相対湿度 50%、着衣量 0.6clo における頸髄損傷者の至適温度範囲は 23~26℃であることが示唆された。