抄録
木の抽出成分のヒトに与える心理的、生理的影響について関心が高まっているが、産地の違いによってその
においは変化する。本研究では、木材のにおいによる心理・生理的な効果に着目し、健康な大学生 9 人を対象に、
産地の異なるスギ材(宮崎、岐阜、三重、三重・心材)とにおい提示なしの 5 つをにおい刺激の条件として提示し
た。心理反応として臭気強度や快・不快度等の評価アンケート、生理反応として脳波計測を行い、木材のにおい刺
激を心理、生理反応の両面から検討した。産地による違いや心材の特徴的な傾向が確認された。