抄録
空調室内でベスト型ファン付き作業服を用いる場合の有効性をCFD解析で評価することを目的として、本報ではモデル構築と人体熱モデルを導入した解析を行った。人体の形状とファン付き作業服の形状を3Dスキャナで作成し、実測したファン風量を設定して解析を行い、温冷感・快適感を評価した。解析モデルの検証として、PIV測定を行い、顎先、鼻先、後頸部、後頭部の風速を解析結果と比較した。その結果、ファン付き作業服モデルを着用すると頭部、頸部、胸部、背部の皮膚温度が低下し、全身の温冷感・快適感も低下した。PIV測定よりもCFD解析の方が顎先、鼻先の風速が弱かった。