抄録
夜間・雨天時のドライバーによる交通事故防止を目的に、夜間の歩道で、4色の傘に反射テープを「4か所」、「円周」、「放射状」に付けた3パターンと無地の傘の144画像に対し、若齢者群と擬似高齢者群の2条件で視認性評価実験を行った。若齢者群の視認性評価は、すべての傘において、擬似高齢者群より有意に高かった(p<0.05)。反射テープを「円周」、「放射状」に付けた場合、両群においてロービーム照射50~60m地点まで、視認性評価が4.0(やや見える)以上であった。「円周」は、「放射状」より反射テープの使用面積が少なく経済的であるため、視認性向上に有効であることが明らかとなった。