抄録
48 歳,男性。IgA 腎症でステロイド治療中,HbA1c上昇傾向あり。Erectile Dysfunction(勃起障害 / 勃起不全;以下,EDと略す)を訴え来院し,問診で軽症EDに分類された。HbA1c値増悪への介入を先行しルセオグリフロジン 2.5 mg/ 日を開始したところ,EDの訴えが消失,問診でもEDは正常化した。EDの原因は多岐にわたるが,エンパグリフロジンでの動物実験で 2 型糖尿病関連勃起不全を改善する可能性を示唆した報告があり,SGLT2阻害薬特有の効果か不明ではあるが非常に興味深いと考えられる。