日本医療マネジメント学会雑誌
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ICUベッドの安全性の検討
—転落防止柵の考案—
會田 秀子小林 弘幸堀 賢李 慶湖川崎 志保理梁井 皎
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2010 年 11 巻 1 号 p. 57-60

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抄録

 集中治療室(ICU)でのベッド転落事故報道を機にA社ICUベッドの安全性を検証したところ、サイドレール(ベッド柵)の高さが足りないことが判明した。そこで転落防止対策としてサイドレール型柵とアクリル板柵の2種類を考案し、看護師の立場から検討した。サイドレール型は拘束感が強いがチューブアクセスが容易なためチューブ管理に有用であった。一方、アクリル板柵は透明性があり拘束感は少ないが、重たいため設置が不便であった。また、どちらの柵も高さを確保すると安全性が向上するが、医療者の利便性は低下した。今後、双方の利便性を兼ね備えた器具の開発が必要と考えられた。

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© 2010 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
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