2010 年 11 巻 1 号 p. 57-60
集中治療室(ICU)でのベッド転落事故報道を機にA社ICUベッドの安全性を検証したところ、サイドレール(ベッド柵)の高さが足りないことが判明した。そこで転落防止対策としてサイドレール型柵とアクリル板柵の2種類を考案し、看護師の立場から検討した。サイドレール型は拘束感が強いがチューブアクセスが容易なためチューブ管理に有用であった。一方、アクリル板柵は透明性があり拘束感は少ないが、重たいため設置が不便であった。また、どちらの柵も高さを確保すると安全性が向上するが、医療者の利便性は低下した。今後、双方の利便性を兼ね備えた器具の開発が必要と考えられた。