日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
インシデントレポート記載法改善の試み
中原 和美木山 淳子松原 由紀田辺 元
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2015 年 16 巻 1 号 p. 12-16

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抄録

 インシデントレポート(以下IR)は、インシデント内容を把握し再発防止策を立案・実践する端緒となるため、インシデントの概要・経過・直後の対応等が的確に記載されるべきである。しかし、IRが理解困難で、初期対応や改善方策の検討に支障を来たす事例が頻発したので、IR記載法の改善を試みた。

 品質管理手法(以下QC手法)を用いて、過去のIRを再評価し、理解困難要因を特性要因図で解析した。その後、方策展開図を用いて改善方策を立案・実施した。IRには、インシデントの概要提示、簡潔性、時系列性、客観性の4項目が重要であるが、過去のIRではそれらの評価が低かった。また、IRの理解困難の重要要因として、記載法が一定でない、記載教育がない、等が挙げられた。上記4項目に留意した新たなIR記載法を例示して周知を図り、不備のあるIRには訂正を促した。その結果、4項目共に有意な改善が得られ、IR訂正件数も有意に減少した。

 以上からIR記載にはインシデントの概要提示、簡潔性、時系列性、客観性の4項目が有用と思われる。

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