2015 年 16 巻 3 号 p. 127-133
全国のがん診療連携拠点病院や都道府県単位でがん地域連携クリティカルパス(以下、連携パス)が作成されているが、その普及は進んでいない。愛媛県でも同様であった。国立病院機構四国がんセンターでは連携パスを有効に活用するためにその運用・管理方法(作成、適用、説明、役割分担、管理ツール等)を構築した。2012年4月から運用・管理のシステムを本格稼働させ、2013年3月までに261症例に適用できた。連携パス適用可能な症例のうちの3割弱の適用率であったが、連携パス運用・管理システムを活用し、院内の医療職が役割分担して地域の医療機関に働きかけていくことで、連携パスの適用実績を増加させることができ、本システムが有用と考えられた。