日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
精神的側面の介入を目指した頚髄損傷クリティカルパスの新規作成
網野 祐子横田 恵弥草薙 美那子生熊 久敬
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2016 年 16 巻 4 号 p. 181-184

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抄録

 香川労災病院では整形外科疾患の中でも重症と考えられる頚髄損傷患者に対して、手術方法で分類したクリティカルパス(以下パス)を適応してきた。しかし、重症度が高いほど情報伝達の共有と統一化は重要であると考え、今回頚髄損傷の形態や麻痺の程度に対応できる頚髄損傷パスを作成したので報告する。これは、大きく骨傷の有無で分類し、緊急手術を要する骨傷有りは術前・術後に分類している。さらに呼吸筋麻痺の可能性がある第5頚髄以上と以下で細分類し全5種類のパスを作成した。神経学的所見の記入方法は、評価者によってさまざまであり、評価を統一するためASIA評価を導入した。また、障害予後の告知時期やそこに至る過程はさまざまで、精神的サポートが重要である。そこで、精神的サポートに着目し、障害予後の告知欄、定期的なカンファレンスの実施、Finkの危機理論の活用の設定を行った。本パスを使用することで、頚髄損傷に携わる医療従事者の情報共有や統一したケアが期待でき、さらに患者の精神状態を簡便に把握する事が可能になると思われる。

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