日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
周術期口腔機能管理から始まる医科歯科連携
現状と課題
鴨志田 敏郎川野 裕一青山 芳文岡 裕爾
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2020 年 21 巻 2 号 p. 85-90

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抄録

 東日本大震災時のNutrition Support Team(以下、NST)回診で口腔ケアの不備による口腔衛生状態の悪化を痛感した。震災後はNSTに歯科医師が参加し、口腔衛生状態、口腔機能や嚥下も評価するNST回診を行っている。2012年4月の診療報酬改定で周術期口腔機能管理料が新設された。この機会に、医科歯科連携をNSTから病院全体、さらに地域へ展開することを計画した。院内では周術期の歯科診療依頼から開始し、顎骨壊死の可能性のある薬剤使用前、さらに放射線療法、化学療法施行前や施行中の患者にも拡大することで対象患者が増加した。歯科の紹介率・逆紹介率も急激に増加し、地域医療支援病院指定に貢献している。しかし、院内からの紹介は紹介率の分母として計算されるため院内紹介増加に伴い紹介率は低下することなど問題も出てきている。歯科医師会のアンケートでは、周術期口腔機能管理の逆紹介先がまだ少ない、管理料の算定方法が浸透していない、情報のやり取り不十分による情報共有不足がうかがわれる結果であった。医科歯科地域連携はまだまだ不十分であり今後の課題も見えてきている。

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