日本医療マネジメント学会雑誌
Online ISSN : 1884-6807
Print ISSN : 1881-2503
ISSN-L : 1881-2503
事例報告
看護組織におけるティール進化の妥当性
現状と期待の業態比較から
米本 倉基村田 幸則坂田 裕介山上 潤一加藤 憲
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 21 巻 4 号 p. 234-240

詳細
抄録

 経営組織は4段階の形態を経て最終的にティール組織へ向けて進化しているとする F.ラルーの組織進化の5段階モデルが注目されている。本研究は、ティール組織へのブレイクスルーのプロセスと特徴に対する適応の現状と期待を、病院看護組織と訪問看護組織の2つの業態で調査することで、看護組織の進化に、このティール・モデルの適用が妥当であるかを検証した。方法は、F.ラルーによる組織進化の34項目の特徴について、WEBアンケートで得た訪問看護師50人と病院看護師50人の現状と期待の回答データで検証した。その結果、看護組織においても、オレンジ、グリーンの段階的な進化プロセスを経て、3つの基本概念のほぼすべての特徴の適応によってティールへブレイクスルーすることが確認された。ただし、2つの業態の間で、その進化の速度と特徴への適応範囲には差があり、ティールが業態ごとに一部を合わせながら進化することが示唆された。このことから、看護組織では、特に病院看護組織に比べて、訪問看護組織でティールが適用しやすく、早期に利点を生かせる可能性が示唆された。

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本医療マネジメント学会
前の記事 次の記事
feedback
Top