日本医療マネジメント学会雑誌
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事例報告
四国がんセンターにおける経営学的観点からみたがん化学療法施行上の問題点
青儀 健二郎谷水 正人
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2021 年 22 巻 1 号 p. 29-33

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抄録

 国立病院機構四国がんセンターにおけるがん化学療法施行例を外来と入院で比較検討し、その問題点と対策を探った。2017年10月から同12月までの当院の呼吸器内科、消化器内科、乳腺・内分泌外科における外来と入院での化学療法のべ施行症例は、それぞれ外来で174例、711例、584例、入院で85例、183例、192例であった。これら1症例当たりの収入(外来は出来高払い、入院はDPC(Diagnosis Procedure Combination)払い)から原価(薬剤費が主)を引いた粗利を求めたところ、外来ではそれぞれ19,273円、14,769円、14,643円、入院ではそれぞれ554,561円(1日平均33,774円)、528,746円(同33,798円)、293,120円(同37,801円)であった。収益を改善する方策を検討したところ、入院においてはDPC払いであることから、化学療法クリティカルパス(以下パス)を改善してDPCII期間内における退院日設定、支持療法を含めた低コスト薬剤の使用や検査の効率化を行うことで収益改善が得られた。外来では現行の支払い制度では、より多くの症例を治療し、ジェネリック医薬品を用いず薬剤費差益により収益を確保するしかなく、収益改善は困難であった。外来化学療法室においては、専門性と安全性の高い外来化学療法を行っているが、経営学的に貢献度は低く、診療報酬体系の抜本的改定が必要と思われた。

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