医療マネジメント学会雑誌
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輸液ポンプ使用についての看護師の意識調査
田中 英美賀陽 真由美清水 ちよ築森 恭子
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2006 年 6 巻 4 号 p. 619-623

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抄録

輸液ポンプに関連し設定ミスによる過剰投与や確認不足による発見の遅れ等のインシデントが発生している. ポンプ使用の不備は輸液管理の質を問うことでありポンプの機能や取扱いの学習不足, 必要性についてのアセスメント不足を感じた. その要因の一つがポンプへの過信・依存と考え, 看護師298名を対象に輸液管理にポンプを使用する際の意識調査を行った.
ポンプ使用群203例では看護師が輸液中に訪室する間隔は30分36例, 30~60分86例, 60~120分62例で最長180分だった. 非使用群47例では30分23例, 30~60分16例, 最長120分であった. ポンプ使用中に鳴ったアラームは気泡混入12件, 閉塞25件, 完了33件で, その時の看護師の所在は他患者の病室が53例, 他はナースステーションや処置室にいたと回答, アラーム対応で業務の中断があった. ポンプの使用理由が不適切なものは203例中74名で, そのうち33名は外せないと回答している. 以上より輸液ポンプを使用するとかえって訪室間隔が開き, また, 不要なポンプでも外せないと答える看護師が存在していることが明らかになった. そこで患者の安全やQOLを考慮し『輸液ポンプ使用基準』を作成, 周知した結果, 全輸液実施患者に対するポンプ使用割合が18.5%から13.6%と減少, 基準外の使用例が27.8%から11.1%に減少し, 輸液に関するアセスメント能力の向上がみられた.

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