日本医療マネジメント学会雑誌
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全職員を対象とした職員教育システム
勝尾 信一吉江 由加里
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キーワード: 職員教育, 研修会, 学会参加
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2006 年 7 巻 3 号 p. 438-444

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抄録

当センターは、福井総合病院を中核とする複合医療福祉施設であり、総職員数は1,014名である。2003年に職員教育委員会が発足し、全職員を対象とした職員教育システムを作成・稼動した。本システムは、職員研修規定、センター内研修会等開催規定、業務主張 (学会・研修会等出席) に関する規定からなる。職員研修は、参加を義務付けられる指定研修と、自主的に学習する自主研修に分けられる。指定研修には、新採用研修、3ヶ月研修、3年研修、幹部研修がある。自主研修は、発表と参加に分けられ、それぞれ単位に換算され、職種による目標単位が設定されている。センター内研修会等開催規定には、研修会の認定基準が定められている。センター外で開催される学会・研修会への出席は、前年度の発表実績によって認可される。2004年度の結果は、新採用研修修了93.5%、3年研修修了90.0%だった。自主研修参加の目標達成率は68.2%だった。自主研修発表は5年間で評価するため結果は出ていないが、全職員の73.5%は1年間の発表単位が1単位も獲得されていない。センター内研修会はその他の行事も含め59回開催された。全職種を対象とした職員教育システムを導入することで、一貫した教育および評価が可能となった。今後は、目標達成率の向上および研修の質の向上を図っていきたい。

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