抄録
本研究では,教育や保育分野において省察を取りあげた研究の動向や成果を概観し,障害福祉分野の人材育成に省察の考え方をどのように応用できるかを検討した。その結果,教育や保育の分野では,1)省察についての概念的検討が盛んに行われていること,2)授業研究や保育カンファレンスなど実践を振り返る場面が日常的に設定され,支援者の省察が深まるための仕組みやツールの開発が行われていることが明らかとなった。今後,障害福祉分野の人材育成を検討するにあたり,障害福祉分野に特有の省察モデルの構築に向けた概念的検討を行う必要がある。また,障害児者への行動介入などの技術的側面に終始せず,省察を深めることを意識したカンファレンス機会を現場で浸透させることが望まれる