日本保健科学学会誌
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アルミニウム階段を用いた線質測定による乳房用X線撮影装置の日常管理
末永 光八小倉 泉安部 真治根岸 徹小川 亙中谷 儀一郎
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2009 年 12 巻 3 号 p. 174-181

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抄録

本研究は,乳房用X線撮影装置の線質測定を簡易的に行うことを検討したものである。アルミニウム階段を自作し,線量計の代わりにイメージングプレートを用いた。アルミニウム階段をイメージングプレートで撮影し,そのディジタル値を用いて線質の測定を行った。線質の評価では,日常管理用の半価層をアルミニウム階段で測定した。提案した手法を用いて,6ヵ月間の継続測定を行った結果,管理用の半価層の再現性は0.01以下であり,日々の管理で重要となるX線出力の変動がないことを確認できた。また,今回提案するアルミニウム階段を用いた線質測定では,短時間で管理用の半価層測定が可能であり,低廉で,かつ簡便に線質評価ができた。この手法を用いることで,線量計を保有していない臨床施設においても,日常の装置管理が可能と考える。

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2009 日本保健科学学会
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