日本保健科学学会誌
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日本語版Lower Extremity Functional Scaleの開発 : パイロットテストによる暫定版の信頼性・妥当性の検討
中丸 宏二相澤 純也小山 貴之新田 收
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2011 年 14 巻 3 号 p. 137-143

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抄録

本研究の目的は,下肢の筋骨格系疾患用の質問票であるLower Extremity Functional Scale(LEFS)を異文化適応のガイドラインに準拠して翻訳し,暫定的な日本語版LEFSを作成することと,パイロットテストにより日本語版LEFSの信頼性・妥当性を検証することとした。翻訳は順翻訳,逆翻訳を行い,逆翻訳したものを開発者に提出して暫定的な日本語版LEFSを作成した。筋骨格系の下肢症状を訴える外来患者を対象にパイロットテストを行い,回答結果からクロンバックα係数を算出した。また,質問票の内容についてのインタビューも行った。その結果,クロンバックα係数は0.95で高い信頼性が示された。パイロットテストの結果について,開発者から非常に良好であると認められた。このことから日本語版LEFSには十分な内的整合性と表面的妥当性を有することが示され,より詳細な計量心理学的評価の研究に使用可能であることが確認された。

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2011 日本保健科学学会
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