日本保健科学学会誌
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区東部保健医療圏におけるX線CT検査の長期的動向 : 検査を受けた患者の年齢の分析
吉澤 寿
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キーワード: X線CT検査, 医療, 患者, 年齢, 高齢化
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2013 年 16 巻 3 号 p. 140-146

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抄録

東京都の区東部保健医療圏(墨田区,江東区,江戸川区)にある中核病院において,2002年から2011年にX線CT検査を行った患者の年齢を調査し,経年的に進行した高齢化の現状と将来の予測について報告した。X線CT検査受検者の平均年齢と中位数年齢は,2002年に52.6歳と58.8歳であったが2011年には,56.8歳と63.0歳となった。X線CT検査受検者の75歳以上の割合は,2002年に13.6%であったが,2006年には17.9%,2011年には23.1%と経年的に増加し,15歳以上64歳未満の割合は2002年に55.2%であったが,2006年には49.2%,2011年には45.9%と経年的に減少した。75歳以上の受検者の割合と75歳以上の区東部保健医療圏の人口の割合,15歳以上64歳未満の受検者の割合と15歳以上64歳未満の区東部保健医療圏の人口の割合の問にはそれぞれ高い相関があり,その決定係数R^2は0.98(p=4.45×10^<-8>),0.96(p=3.69×10^<-7>)であった。現在の傾向が続くならば,75歳以上のX線CT検査受検者の割合は引き続き増加し,2025年には全体の40%程度となると予測される。

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2013 日本保健科学学会
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