日本保健科学学会誌
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者における作業に関する⾃⼰評価(OSA)の 6 カ⽉間の変化について
⻑﨑 重信⽯井 良和⼭⽥ 孝
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キーワード: OSA, ALS, QOL
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2018 年 21 巻 Supplement 号 p. 23

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抄録
【⽬的】堀⽥らはALS の⽣活の質(QOL)に関する⽂献調査でALS 患者は病気が進⾏してもQOL の保持や向上がみられると述べている.そこで,作業療法で⽤いられている作業有能性,価値,環境の影響を評価する「作業に関する⾃⼰評価(OSA)」ではどのような変化がみられるか6 ヶ⽉間に3 回の調査を⾏った。【⽅法】ALS患者9名,平均年齢62.3歳(±12.9).調査期間:2013 年4 ⽉〜2014 年9 ⽉.調査にOSA,終末期のQOL 評価表(MQOL),ALS機能評価スケール(ALSFRS-R)を⽤いた.検定にはフリードマン検定,多重⽐較ではボンフェローニ法を⽤い,有意⽔準をp<.05/3=.0167 とした.【結果】OSA では遂⾏,習慣化の項⽬の3 回⽬が2 回⽬に⽐べ有意に低かった(p=.008,p=.012).OSA の意志,環境とMQOL,ALSFRS-R では1,2,3 回の間に有意差は⾒られなかった.【考察】OSA はMQOLとは重なる⾯を捉えていたが,評価の視点がそ のひとにとって意味ある⽣活⾏為ができているかをみることにあり,MQOL の変化に有意な差がみられなくても,⼊院⽣活の⻑期化や機能低下などにより役割の喪失や⽇常性の低下をOSA は捉えていた.【結語】OSA はQOL 評価では捉えられなかった側⾯を遂⾏,習慣化の変化としてとらえることができたことはALS 患者の役割の再獲得,出来なくなった⽣活機能への補完などの⽀援のための⼊り⼝としてOSA の評価が有効であると考える.
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