日本保健科学学会誌
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Wallenberg 症候群により誤嚥性肺炎を⽣じ在宅復帰に向けて多職種連携が重要であった1症例
阿部 真也平野 恵健⼤森 まいこ阿久津 匡弘川上 悟澤⽥ 威⽣今村 健太郎
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2018 年 21 巻 Supplement 号 p. 30

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抄録
【⽬的】今回我々はWallenberg 症候群による誤嚥性肺炎で⻑期臥床し,機能や能⼒が低下した症例に対し,介⼊⽅法の⼯夫により⼀定の治療効果を得たので報告する.【症例】70 歳,男性【既往歴】延髄・⼩脳梗塞(62歳時にWallenberg 症候群による嚥下機能低下(胃瘻造設),四肢・体幹失調を有し,⽇常⽣活全般に介助を要し在宅⽣活を送っていた.)【病歴】前医では誤嚥性肺炎による廃⽤症候群で本格的なリハビリテーション(リハ)介⼊は困難だった.全⾝状態が落ち着き75 ⽇⽬に当院回復期リハ病棟へ⼊院となった.【⽅法】リハ内容は①誤嚥性肺炎予防に対する⼝腔ケア,②基本動作能⼒の改善に対するリハ,③在宅復帰に必要な階段昇降に対するリハを患者の機能や能⼒に合わせて段階的に実施した.加えて,④主介護者に対し,⼝腔ケアの指導や移乗・移動動作の介助⽅法を指導した.さらに,⑤地域包括⽀援センターのスタッフ,担当ケアマネージャ,看護師・介護スタッフに対し,機能や 能⼒が維持できるように退院後のリハ内容を直接指導した.【結果】⼊院1 か⽉後には基本動作能⼒が改善し,⼊院2 ヵ⽉後には在宅復帰に必要な階段昇降(15 段)の段差も軽介助で可能となった.また,主介護者も在宅⽣活全般の介助⽅法を再習得し,⼊院57 ⽇後に在宅復帰した.【結語】Wallenberg 症候群による誤嚥性肺炎で廃⽤症候群を有しても,介⼊⽅法の⼯夫により,在宅復帰の⽀援が可能になると思われた.
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