日本保健科学学会誌
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⼦育てをしながら次⼦を妊娠し,新しい家族を迎え⼊れる経産婦の思い
三部 初美菱沼 由梨
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キーワード: 経産婦, ⼦育て, 妊娠
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2018 年 21 巻 Supplement 号 p. 29

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抄録
【⽬的】⼦育てをしながら次⼦を妊娠し、新しい家族を迎え⼊れる経産婦の思いと,推奨されている⽀援について⽂献検討し、経産婦への⽀援の在り⽅を考察する.【⽅法】医学中央雑誌Web版Ver.5.0を⽤い「経産婦」「⼦育て」「妊娠」をキーワードとして検索し,タイトルと抄録を熟読し,経産婦の⼦育ての様相がわかると判断した9 の原著論⽂を対象に⽂献検討を⾏った.【結果】経産婦には,〈⺟親⾃⾝への思い〉〈⼦どもへの思い〉〈家族や社会への思い〉の3 つの思いがあり,推奨される⽀援には,〈時期に応じた⺟親の思いに寄り添う〉〈⼦が弟妹を受容できるように準備を図る〉〈継続的な⽀援体制づくり〉等の7 つに分類される⽀援が推奨されていた.【考察】次⼦を迎え⼊れる経産婦は時期に応じて様々な思いを抱く.経産婦が複数の我が⼦を安⼼して育てることができるよう,不安定な思いやニーズに随時寄り添うとともに,複数の⼦を育てる経産婦の負担軽減の⼀助となるよう, きょうだいや夫・祖⽗⺟への⽀援が充実することが望まれる.⼀⽅,地域や社会への広域的なアプローチを含めた継続的な⽀援体制の構築が必要であることも⽰唆され,⺟⼦への“切れ⽬ない”⽀援整備とともに,今後より充実することが求められる.【結語】地域や社会からの広域的なアプローチを含め,次⼦の妊娠がわかった時から新しい家 族を迎え⼊れるまでの“切れ⽬ない”継続的な⽀援体制づくりがより⼀層期待される.
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