日本プロテオーム学会大会要旨集
日本ヒトプロテオーム機構第3回大会
セッションID: S201-1
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大規模プロテオーム解析法の現状
*礒辺 俊明梶 裕之田岡 万悟高橋 信弘
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抄録

プロテオーム研究は細胞や組織、さらには個体に発現しているタンパク質の構成と相互作用を網羅的に解析することで生命活動の分子基盤とそのダイナミクスを理解することを目指すタンパク質の大規模研究である。現在のプロテオーム研究は、疾病マーカーの探索から病態の解析、治療のための創薬にいたる先端医療開発のための新技術としての期待とともに、基礎生物学の領域に新しい概念と方法論を提供し、遺伝子の転写と翻訳からタンパク質の分解に至るプロセスや、細胞の増殖や分化を規定する各種の機能性複合体の実体など、細胞機能の中核をなすタンパク質装置の構成や製造工程、作動原理を明らかにしつつある。また、これらの装置を調節するシグナル伝達系の解析や、さらに大規模な細胞全体のネットワーク解析でも、従来の研究では予期できなかった生命科学の新しい発見をもたらしている。この講演では、ますます大規模化するプロテオーム解析法の現状を紹介する。

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© 2005 日本プロテオーム学会(日本ヒトプロテオーム機構)
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