主催: 日本ヒトプロテオーム機構
生命現象解明のために、生理活性小分子化合物はさまざまな形で利用されてきた。その中で最も直接的な利用法は、化合物の標的タンパク質を精製・同定することだろう。しかしながら、化合物の標的タンパク質を精製することは、通常困難を極める。今回の講演では、標的タンパク質精製を容易にする「釣竿法」について議論する。この精製法により、抗炎症薬「インドメタシン」の新たな標的タンパク質としてGlyoxalase1 (GLO1)を同定することができた。他にも、釣竿法を使った最新の応用例についても議論する。