日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会誌
Online ISSN : 2435-7952
総説
東京都内の耳鼻咽喉科診療所におけるネブライザー療法の現状
橋口 一弘
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2022 年 2 巻 3 号 p. 103-108

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抄録

新型コロナウイルス感染症が始まってから2年以上経過した。この新興感染症の影響により患者の受診動機や受診行動に変化が見られ,さらには医療機関や医療体制においても大きな変化をもたらした。新型コロナウイルス感染症が,上下気道を中心とした呼吸器症状を呈することや,飛沫・エアロゾル感染が主な原因であることが明らかになってきたことから,飛沫やエアロゾルを発生させる可能性のある耳鼻咽喉科の処置やネブライザー療法が問題となり,新型コロナウイルス感染初期にはネブライザー療法が中止となったりした。その後感染実態が明らかにされるようになりネブライザー療法も徐々に再開されるようになってきた。

本稿では東京都内にある私の診療所において,新型コロナウイルス感染症流行前後におけるネブライザー療法の施行数の推移,ネブライザー療法の実際について,また新型コロナ感染者を見据えた当院における感染対策について概説する。

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© 2022 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会
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