抄録
軟弱地盤対策工法として最近用いられはじめている、低改良率フローティング式深層混合処理工法は、従来工法に比較してコストを大幅に縮減できる工法である。しかし、その沈下低減メカニズムは明確でない点が多く、沈下量の事前推定手法などの設計法は、未だ確立されていないのが現状である。 そこで、土木研究所では、その設計法を確立するために3年前より模型実験を行い、改良率、改良柱体長及び地盤の種類の違いによる、沈下挙動や過剰間隙水圧の発生消散過程などの違いをまとめてきた。本実験はその一環として、同じ改良率で改良柱体径を変えた模型実験を行い、沈下挙動の違いを把握し、沈下低減効果の相違について考察した。