近年、電子・通信技術などの情報化分野における技術進歩に伴い、土木施工分野にもこれらの技術を応用した情報化施工が導入されつつある。特に大規模盛土では施工機械の大型化も進み、施工の省力化・効率化が図られている。そのため、1日の施工範囲が広大になっており、効果的かつ定量的な施工管理手法の開発が期待されている。筆者らは、盛土工事において、ローラが地盤に与える振動を加速度計で計測し、その加速度波形の周波数分析により得られる地盤応答値から、リアルタイムで面的に品質を管理する手法を提案している。本論文では、地盤応答値の実用化を目的として実施したモデル施工の結果を示し、実運用における施工管理手法の提案を行う。