代表的な過圧密工法に載荷盛土工法と地下水位低下工法が挙げられる。筆者らは、これら2種類の工法が砂地盤に適用された場合を想定し、豊浦砂を用いてK0応力条件下で過圧密履歴を受けた砂の液状化強度特性について検討してきた。その結果、載荷盛土工法が液状化強度を増加させる要因としては、平均有効応力の増加、異方応力下における粒子構造の安定化、そして一般的な過圧密効果の3つが主に存在すると思われる。また、地下水位低下工法を想定した場合には、一般的な過圧密効果のみが液状化強度を増加させる要因であろう。本研究では、繰返し応力比と過圧密比およびK0値の関係を定式化することにより液状化強度増加率を表し、2種類の過圧密効果の比較検討を行う。
