抄録
昨年度にたわみ防護工への崩土衝撃モデルとして、流下崩土の先頭部が経時的に防護工に捕捉されて一体運動する質点モデルを提案した。今回は、設計に多用される噴流モデルと質点モデルの関係を考察し、さらに流下崩土の圧縮性を考察するために崩土をブロックに分割した集中質量モデルを構築した。このモデルは、崩土の場所的に非一様な運動を表現することができる。崩土の流下時間の長さが極端に短いと衝撃力が減少し、ある程度以上長くなると衝撃力は一定になる等の特徴を有する一方、衝撃力は速度にほぼ比例する点で噴流モデル(速度2乗に比例)と異なる等の違いが見られた。