抄録
重金属汚染土壌修復技術の一つに「不溶化」がある。これは汚染土壌にさまざまな薬剤、資材を添加し、それらの持つ吸着力などの能力を利用することで、汚染物質が溶出しないようにする方法である。近年では不溶化資材として、より低コストで環境に低負荷な物質が注目されている。本研究の目的は、低コストで環境に低負荷な天然鉱物資源を用いた不溶化において、まだ十分に立証されていない不溶化機構の解明と安定性の評価(長期安定性、環境の変化に対する安定性)を行うことである。なお汚染物質は汚染事例の多い鉛を使用し、不溶化資材は天然ゼオライト、アロフェン質土壌、炭酸塩を用いた。