抄録
近年、圧縮性の多孔質砂岩において、Compaction bands(圧縮帯)と呼ばれる純粋な圧縮変形にのみにより生じる帯状の層が観察されている。圧縮帯とは、圧縮性の大きい地盤材料がある圧縮応力を受けたとき、最大主応力方向に垂直に発達するひずみの局所化領域である。砂岩だけでなく、緩く堆積した砂質土においても圧縮帯の発現が考えられるが、未だ砂質土においてこの圧縮帯を観察した例はない。本研究では、砂質土を対象に種々の条件下で三軸圧縮試験を実施し、X線CT装置を用いて供試体内部を非破壊かつ三次元的に可視化することにより、圧縮帯の発現についての観察を試みた。
