堆積物中には、さまざま形態の炭酸塩ノジュールが存在する。河口付近の沖積層内では、数cmのノジュールが形成されている。また、第三紀層にはさらに発達したノジュールが存在し、ベントナイト鉱床中にも大きな炭酸塩ノジュールが存在する。現在のところノジュールの形成は、堆積物中の炭酸カルシウムが溶解-再結晶化することにより発達すると考えられているが、実証はされていない。また、ノジュールの形成と同じメカニズムで土粒子間のセメンテーション作用が起こっていると考えられている。本研究では、EPMAを用いて、ベントナイト鉱床中から採取された炭酸塩ノジュールについて、微細構造の観察および、主な化学元素のEDS面分析を行た。その結果、Caがまんべんなく分布しており、ほかの鉱物粒子を挟んでいることがわかった。なおCaCO3含有量は70%以上であった。