抄録
現在、各地に建設中の石炭火力発電所の増加により石炭灰の発生量が今後増大すると考えられ、より一層の有効活用への努力が必要である。カオリン粘土から作成した泥水の密度を1.30kg/cm3、セメント添加量を泥水1m3当り100kgとした流動化処理土に石炭灰を添加したときのせん断特性を調べるために三軸試験を行った。試験は背圧294kPa、有効拘束圧98kPaで等方圧密終了後、非排水条件で地震を想定した繰り返し載荷試験を行い、その後非排水せん断試験を行った。その結果、石炭灰を添加したことにより非排水せん断強度は増加し、またその強度はp値=1.0〔p値=泥水重量/砂の室乾重量〕の試料とほぼ同程度となった。