抄録
改良地盤に支持された建築物の設計において変形量を算出する場合、改良地盤を弾性体と仮定して、一軸圧縮強さquと変形係数E50の関係から概略的に変形量を算出する方法が一般的に行われている。しかし、これらの関係は、「土の一軸圧縮試験方法」によるものが多く、変形係数を過小評価していることが多い。特に、微小変形領域の変形特性やひずみレベルに依存して変化する変形係数を適切に評価して設計を行うことは、性能設計では、非常に重要であるばかりでなく、経済設計が可能となる。本報では、改良土の変形係数を求める際に、従来の方法とは違った試験方法で変形係数を評価し、より経済的な設計が可能となる変形係数の評価方法を検討する。