耳鼻と臨床
Online ISSN : 2185-1034
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原著
当科における顔面神経麻痺症例の検討
久保田 万理恵安松 隆治安井 徹郎山内 盛泰中条 恭子
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2011 年 57 巻 6 号 p. 290-295

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抄録
末梢性顔面神経麻痺に対して、プレドニゾロン 200 mg を初期投与量とするステロイド大量療法の治療成績を検討し、プレドニゾロン 60 mg を初期投与量とする従来法による治療群との治療成績を比較した。柳原法による麻痺スコア 10 点未満の完全麻痺症例 20 例のうち治癒したのは 14 例(70.0%)で、以前の当科での完全麻痺症例の治癒率と比較して有意差は認められず、ステロイド大量療法の有効性は確認できなかった。末梢性顔面神経麻痺の予後は、初診時の麻痺スコアによって影響される傾向が認められた。ただ、ステロイド大量療法を行い不完全治癒と判定した症例でも治療効果はみられたことから、顔面神経麻痺の治療に一定の見解が得られていない現段階では、ステロイド大量療法の適用を継続しさらなる検討をしていく必要があるものと考えられた。
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© 2011 耳鼻と臨床会
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