耳鼻と臨床
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原著
顎関節脱臼により気付かれた薬剤性ジスキネジアの1例
大庭 哲山野 貴史原田 博文坂田 俊文中川 尚志
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2013 年 59 巻 4 号 p. 183-185

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抄録
われわれは顎関節脱臼により気付かれた薬剤性ジスキネジアの 1 例を経験したので報告する。症例は 15 歳、男性。既往歴、家族歴、アレルギー歴等に特記事項なし。習慣性扁桃炎に対し、全身麻酔下に両側口蓋扁桃摘出術を施行。術当夜から強い嘔気と不穏状態があり、術後 2 日目の朝までにメトクロプラミド 10 mg を計 5 回、ハロペリドール 2.5 mg を計 2 回投与した。術後 1 日目の夕方、顔面の軽いゆがみを、術後 2 日目の朝、右顎関節脱臼と舌の運動不良を認めた。メトクロプラミドの副作用と判断し、投与を中止した。術後 3 日目に過剰な筋緊張は緩和し、術後 7 日目には固形物以外の経口摂取が可能となり、術後 10 日目に退院した。術後 3 カ月目に舌のジスキネジアは完全消失した。メトクロプラミドによるジスキネジアが示唆され、術後の脱水、ハロペリドールの併用が助長したものと思われた。
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© 2013 耳鼻と臨床会
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