耳鼻と臨床
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原著
下咽頭癌リンパ節転移に対する術前化学療法の奏効度と病理組織学的評価
進 武一郎
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2013 年 59 巻 6 号 p. 247-259

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抄録
本研究の目的は、下咽頭局所進行癌頸部リンパ節転移に対する neoadjuvant chemotherapy(以下、NAC)の効果を臨床病理組織学的に評価することである。方法:① NAC 群と非 NAC 群の臨床的奏効度の比較、②臨床的奏効度と組織学的奏効度を比較、③ 実際に効果があったと考えられる摘出標本内の病理組織線維を数値化し、予後との関連を検討、④ 9 例については大切片連続段階標本を作製し、リンパ節転移の詳細な所見を検討した。結果:① NAC 群は、生存率、遠隔転移制御率ともに良好な傾向を示した。② 臨床的、組織学的効果はおおむね一致していた。③ 線維化の部分が 50%以上の 5 年生存率は 100%、50%未満の生存率は 43%であり、NAC の効果があった症例は予後が良好であった。 ④ 脂肪織内浸潤や転移リンパ節とは離れた脈管内に癌浸潤を観察することができた。本検討の結果、臨床的、病理組織学的にも NAC 奏効例での予後は良好であり、大切片連続段階標本の作製による病理学的解析および組織内線維化の割合を数値化することは予後に影響を与える病理組織学的効果判定因子の一つになる可能性が示唆された。
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© 2013 耳鼻と臨床会
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