抄録
1998 年 1 月から 2011 年 3 月までの期間に、九州大学病院耳鼻咽喉科にて精査を行ったにもかかわらず原発巣が不明であり、原発不明頸部リンパ節転移癌として治療を行った 16 例を対象に検討した。内訳は N1 が 1 例、N2 が 12 例、N3 が 3 例であった。治療開始時に遠隔転移を認めた症例は 1 例であった。5 年粗生存率は60%、5 年疾患特異的生存率は 66%であった。頸部郭清術施行症例の 5 年生存率が 74%であったのに対して非施行例の 5 年生存率は 33%であり、積極的に頸部郭清術を行うことが有用であると考えられた。 他施設の治療成績との比較を行った結果、頸部郭清術に加えて化学放射線療法を行っている施設の生存率が高い傾向であることが判明した。頸部郭清術と化学放射線療法の併用が有効であると考えられた。